コンパクトで明るく、ブルベなど長距離を走るハードユーザーにも人気の自転車ライト「キャットアイ VOLT800」
ライト購入の際に候補としてあげる方も多いのではないでしょうか。
本記事ではVOLT800のメリットやデメリットに加え、スペックだけではわかりづらい自転車ライトの性能を照射写真や照度計で測定したデータを元に紹介します。
良い点
- 最大出力800ルーメン、小型で軽量
- カートリッジ式バッテリーで簡単に交換可能
- バッテリーはVOL700/VOLT400/VOLT300/VOLT50/VOLT400DUPLEXとも互換性あり
- ハンドルバー上・下取り付け可能
- ボタン1つの簡単操作
- 点灯しながら点滅するデイタイムハイパーコンスタントモード(被視認性アップで事故防止)
- LOWモードの点灯時間が8時間と長い
- ブラケット・スモールパーツの入手性
イマイチな点
- 円形スポット配光(対向者が多い環境には不向き)
どういう人にオススメか
- 対向者が少ない環境。郊外や街灯の少ない道を頻繁に走行する。
- 被視認性(周りに気づいてもらう)を高め事故を防止したい。
- 信頼性の高いライトを長期間使いたい人。
- 1 CATEYE キャットアイ VOLT800 基本スペック
- 2 CATEYE キャットアイVOLT800 外観
- 3 CATEYE キャットアイ VOLT800は本当に明るい?写真で明るさと配光を確認する
- 4 CATEYE キャットアイ VOLT800 キャットアイ ボルト 時間経過による明るさの変化をチャートで確認
- 5 CATEYE キャットアイ VOLT800のバッテリーについて
- 6 CATEYE キャットアイ VOLT800の操作性・操作方法
- 7 CATEYE キャットアイ VOLT800の価格について 海外通販で安く買える?
- 8 CATEYE キャットアイ VOLT800 まとめ
- 9 眩しくない防眩設計で対向者が多い環境にオススメな自転車ライト
- 10 いろんなライトの明るさ・配光を比較する
CATEYE キャットアイ VOLT800 基本スペック
購入価格 | ¥10673 Amazonで購入 |
最大出力 | 800ルーメン 6500カンデラ |
点灯モード | HIGH : 800 lm [2h] MID : 400 lm [3.5h] LOW : 200 lm [8h] |
点滅モード | DAYTIME HYPERCONSTANT : 800/200 lm [6.5h] FLASHING : 200 lm [100h] |
重量 | Body:137g / Mount:18g※実測値 |
サイズ | 116×31.2×43.2 mm |
使用バッテリー | Li-ion 3.6V 3400mAh |
充電時間 | 1A以上で5時間、0.5Aで9時間 |
防水性能 | ? |
CATEYE キャットアイVOLT800 外観
ボディはコンパクトな円筒形。素材はアルミ製で放熱性や耐久性に優れています。
マウント・ブラケットについて
工具は不要でハンドルバーへの固定は簡単です。
固定リングを締めるだけで22〜35mmの様々な太さのハンドルバーに対応しています。
しめつけるリングはスムースで固定力も高く、走行中の角度調整もしやすい。
調整範囲はわずかですが、首振り可能で照射位置を微調整できます。
ブラケットはキャットアイ共通で入手性も良いので、複数台の自転車でライトを共有しやすいのも魅力の一つ。
通勤・通学で何回も脱着を繰り返すと固定が甘くなってしまう事があるので、細かなスモールパーツを販売しているのも非常に助かります。
ライトとブラケットを脱着するツメがついたパーツ
Goproマウントやフロントフォーク取り付けなど様々なアダプタがあるので拡張性も高い。
CATEYE キャットアイ VOLT800は本当に明るい?写真で明るさと配光を確認する
コーンは10m毎に設置 奥のフェンスまでは約70m
カメラの設定 ISO:320 F値:6.3 焦点距離:14mm 露出時間:3.2 ホワイトバランス:5000K
水平に取付た場合の照射写真
VOLT800は水平に取付るとかなり明るく照らす事ができます。
しかし、円形のスポット配光の為、上部への光が無駄になり、対向者が眩惑(目がくらむ)する可能性があります。(事故を誘発する可能性がある)
対向者がまぶしくならないように照射角度を下げると手前しか照らせず、遠方を照らす事ができません。
照射角度やデメリットについては別途記事を書きましたので、VOLT800の購入を検討されている方はご覧ください。
→ みんな言わないCATEYE キャットアイ VOLT800の欠点!
CATEYE キャットアイ VOLT800 キャットアイ ボルト 時間経過による明るさの変化をチャートで確認
自転車ライトは点灯直後の明るさが最後まで続く訳ではありません。
ライトによって時間経過による明るさの変化は様々。一定時間明るさを保つライトもあれば、点灯して数分で出力がどんどん低下するライトもあります。
BIKELIGHTCHECKERSでは照度計で1分毎の明るを計測し、チャートにすることで時間経過による明るさの変化を可視化しています。
注意点としてLuxが高ければ明るく見える訳ではありません。スポット配光やStvzoに準拠したライトは光を集中させているので値が高く、ワイドに広く照らす配光の場合は低くなる傾向があります。明るさは上記の照射写真で確認し、このチャートは経過時間による明るさの変化を確認するものと認識してください。
ライトは新品で購入、バッテリーは満充電後に測定、室内25度前後、モバイルファンで冷却しながら測定
縦軸が明るさ(Lux/1m = カンデラ )で横軸が時間(分)
Highモード
800ルーメンは点灯直後から60分ごろまで明るさが持続し、徐々に明るさが落ちていく感じです。メーカー公称値120分より少し短いですが、気温や湿度など環境が影響しているかもしれません。
Midモード
400ルーメンは明るさを保ったまま4時間以上持続しており、公称値の3.5時間を大きく上回っている事がわかります。
Lowモードは測定していませんがMidモードと同じく明るさを保ったまま8時間以上点灯できるのではないかと予想できます。
しかし、ここで疑問が・・・
「We Test Lights」というサイトで公開されているデータと結果が違う。
https://wetestlights.com/
We test lightの測定結果は以下の通り。
BIKE LIGHT CHECKERSの測定データと異なり、点灯直後から明るさが徐々に落ちる「ダラ落ち」となっています。。
同じように測定したVOLT400の結果はWe test lightsと同様だったので測定機器は問題ないはず。
カンデラ値も公称値6500より低く4500〜4700程度だったのでキャットアイに問い合わせてみました。
仕様が変わった?ネットの情報と違っていたのでキャットアイに問い合わせた結果
結論から言うと「仕様変更などはない」という回答。
新品で購入し数回のみの充電だったので劣化はなさそうですが、念の為、新品バッテリーを追加で購入し測定。
しかし、結果は変わらず・・・
ますます謎は深まるばかりです。
CATEYE キャットアイ VOLT800のバッテリーについて
専用のカートリッジバッテリーを使用しており、簡単に交換する事ができます。
VOLT400、700など他の製品との互換性もあるのでバッテリーを追加し共有することも可能です。
バッテリーはAmazonなどのネットショップで気軽に買う事ができ入手性が良いのも魅力。
バッテリー残量や充電状況はボタンの色で把握する事ができます。
充電(インジゲーター)について
充電中は赤く点灯、もしくはゆっくりと点滅します。エラーの場合は速く点滅します。
0.5Aで充電の場合:赤く点灯
1Aで充電の場合:ゆっくり赤く点滅
消灯:充電完了
充電エラーの場合:速く点滅(一旦ケーブルを抜いてもう一度試す)
残念ながらモバイルバッテリーなどで充電しながら点灯することはできません。
CATEYE キャットアイ VOLT800の操作性・操作方法
ボタンは1つだけなので操作はとても簡単。
点灯・消灯
長押しで点灯・消灯
明るさ変更(明るいモードから暗いモードへ変わっていく)
High → Mid → Low → ハイパーコンスタント(点灯しながら点滅)→ 点滅 → Highに戻る
点灯モードのサイクルに点滅モードが組み込まれていますので、頻繁に明るさを変えたい方は注意が必要(明るさを元に戻す場合に必ず点滅を経由する)
ただし
ダブルクリックで最大光量800ルーメンになるので、Lowモードを常用し、必要に応じてHighに切り替えるという事もできます。この操作がリモコン(できればワイヤレス)でできるとなお良し。
モードメモリ機能あり(電源オフにしても直前に使用していたモードを記憶している)
CATEYE キャットアイ VOLT800の価格について 海外通販で安く買える?
同じ800ルーメンのライトに比べると価格は高めですが、バッテリーを交換できるという点が大きな違いです。
充電式リチウムイオンバッテリーはスマホと同じように充電回数が増えるとバッテリー容量が減ってしまい、明るさや点灯時間が減少していきます。OLIGHTやGacironのようにバッテリー一体型だと買い換える事になりますが、VOLT800のように交換式だと長く使う事ができます。
スモールパーツも含め、長く使えるという点を考慮すれば¥10000という価格も決して高くないと思います。
CATEYE VOLT800 | ¥10678 |
OLIGHT RN800 | ¥6695 |
Gaciron V9CP800 | ¥4800 |
VOLT800は海外通販で買える?
BIKEINN、AliExpressで販売されていますが、価格はほぼ変わりません。
保証を含めると現在は国内で購入した方が良いと思います。
CATEYE キャットアイ VOLT800 まとめ
コンパクトな外観はロードバイクにマッチしやすく、ハンドルバー上下はもちろん、別売りのアダプターを使えばサイコンの下などいろんな場所に取り付ける事ができる点はグッドポイント。
さらにブラケットやスモールパーツ、バッテリーなどがAmazonなどネットで手に入りやすいのでヘタってきたときにライトを買い換えなくて住むという点も魅力の一つ。
しかし、円形スポット配光は上下どちらでも取り付けできる反面、歩行者や対向車が多い環境ではまぶしさへの配慮が必要になります。
眩しさに配慮し、照射角度を下げると手前しか照らす事ができないので、都市部に住む方やトレーニングで高速走行する方は注意が必要。
とはいえ、照射角を下げても20km/h程度の速度で走行するには十分だし、明るさが持続するMidモードやLowモード、8時間という長いランタイム、簡単に交換可能なバッテリーは長時間のナイトライドに最適だといえます。
最後にデメリットである「眩しさ」が気になる方に、対向者へ配慮した防眩設計のライトをいくつか紹介しているので気になる方は是非ご覧ください。
眩しくない防眩設計で対向者が多い環境にオススメな自転車ライト
LUMINTOP B01
LUMINTOPは中国の深センに拠点があり、10年以上フラッシュライトを作っているライトメーカーです。最大出力は850ルーメンながら3500円という求めやすい価格。
対向車が眩しくないように設計されており、吊り下げで取り付ける事も可能。防水性能も高く、18650タイプの充電式リチウムイオンバッテリーが簡単に交換する事ができる点も魅力です。
ENFITNIX Navi800
ENFITNIXは2016に設立された自転車ライトの設計、開発、製造をしている中国のメーカーです
Xliteというリアライトが有名な同社ですが、2020年に発売されたこの「Navi800」は最大出力「800ルーメン」、足元から途切れなく均一に照らす「見やすい配光」、上部への光をカットした「防眩設計」、優れた配光はそのままで「上下どちらも取付可能」、18650タイプの専用充電式バッテリーが「交換可能」、充電時間が早い「USB type-c」と自転車ライトの最先端と言えます。
XOSSが販売しているプライム分「国内発送」は値上がりしていますが、クーポンを頻繁に発行しているようですので5000円以下で購入できるなら検討しても良いかもしれません。
CATEYE GVOLT70
キャットアイのライトで歩行者や対向車へ配慮した設計のライトと言えばこのGVOLT70
最大出力260ルーメンですが、もっとも明るい箇所の光の強さは7000カンデラありVOLT800の6500カンデラを上回ります。
上空などへ無駄に光を拡散する事なく、路面へ集中させているので、遠くを明るく照らす事ができる「ロードバイク向き」のライトと言えます。
しかし、足元への光もカットしている為、低速で走行する際に使いづらいと思う方もいるかもしれません。そこいう場合は補助ライトとしてVOLT200やAMPP300などコンパクトなライトで手前を補うことにより、見やすくて安全な配光を得ることができます。
Busch+Muller IXON SPACE
Busch+Mullerは1925年創業の高い品質を誇るドイツの自転車ライトメーカー
上部への光カットし対向者へ配慮し、遠くを明るく照らす事ができる配光はロードバイクなどでの高速走行に向いており、ディスプレイで残り点灯時間を確認する事ができるの夜間ライドを安心して楽しむ事ができます。
海外通販大手のWiggleで少しの期間の販売されていましたが、現在は日本向けには販売していないようです。
Amazonは非常に高価な値段となっているので購入するならBIKE24がおすすめです。
→ Busch & muller IXON SPACEの詳細記事
いろんなライトの明るさ・配光を比較する
比較ページでは「CATEYE」「LEZYNE」「KNOG」など主要ライトメーカーに加え、「ブッシュアンドミューラー」「MOON」「MAGICSHINE」「OLIGHT」「ガシロン」など様々なライトの照射写真を比較するとこができます。
ライト選びの参考にぜひご利用ください。