ガシロン 800ルーメンは本当にコスパ抜群で明るいのか検証してみた!

低価格でコスパが良いと評判のガシロンの自転車ライトですが、実際のところはどうなんでしょう。

ライトマニアで様々な自転車ライトを試してきた「なんごく(@BIKELIGHTCHECK)」が写真や照度計で測定したデータを元に紹介していきます。

ガシロン V9C800のスペック

購入価格¥4800 Amazonで購入
最大光量800ルーメン
点灯モードHIGH : 800 lm [1.3h]
NORMAL : 400 lm [2.1h]
LOW : 200 lm [4.5h]
点滅モードBREATH FLASH : 50/100 lm [18h]
STROBE : 400 lm [4.5h]
重量Body:129g / Mount:25.5g ※実測値
サイズ101 ×33.8×30.7mm
バッテリーLi-ion 2500mAh
充電時間約4〜6時間
防水性能IPX6(強い雨でも問題ない)

ガシロン V9C800の外観・サイズ・重さを確認 キャットアイ VOLT800と比較

激安中華ライトに比べるとガシロンV9C800はアルミ製で質感は良いと思います。

キャットアイのVOLT800とサイズ感を比較。

サイズ重量
ガシロン V9C800101×33.8×30.7mmBody:129g / Mount:25.5g
キャットアイ VOLT800116×31.2×43.2 mmBody:137g / Mount:18g

ガシロン V9C800のブラケット・マウントについて

2020年よりブラケットが固定力と耐久性がアップしリニューアルしています。

H03SからH07シリーズへ変更となり、互換性はないので追加購入の際は注意してください。

今回、紹介しているのはH03Sの旧モデルとなります。

ブラケットはキャットアイとよく似ていて、ベルトをハンドルに巻きつけ固定ナットで締め付けるタイプ

簡単に取付ける事ができ、22.2mmのクロスバイクから31.8mmのロードバイク、35mmのオーバーサイズなど様々なハンドルバーに対応可能です。

ライトの取付・取り外しも簡単

スライドするだけで簡単に取付でき「カチッ」と音がするので固定されたかどうか分かりやすい。

取り外しはレバーを押してスライドすれば簡単に外れます。

取り外しが硬いというレビューが見受けられたのでもしかしたら個体差があるかもしれません。

固定力も特に問題はなく、オンロードでの走行ではズレなどはありません。

ブラケットの入手性

ブラケットは消耗品です。

長期間使用していると壊れてしまう可能性があるので入手性は重要なポイントとなってきます。

ガシロンの補修パーツは国内だとガシロンジャパンの公式オンラインショップやAmazonで購入できるので安心です。

拡張性(Goproマウント用ブラケット)

ガシロンはGoproマウント対応のブラケットも販売しているのでサイコンマウントの裏などにスマートに設置することもできます。

ガシロンV9C800の明るさ・配光を写真で確認する

コーンは10m毎に設置 奥のフェンスまでは約70m

カメラの設定 ISO:320 F値:6.3 焦点距離:14mm 露出時間:3.2 ホワイトバランス:5000K

スライドすることで各モードの明るさを確認する事ができます。

HIGH : 800 lm [1.3h]
NORMAL : 400 lm [2.1h]
LOW : 200 lm [4.5h]

ライトを水平に取付た場合の照射写真

  • ガシロン GACIRON V9C800 HIGH mode 800 lumen
  • ガシロン GACIRON V9C800 Mid mode 400 lumen
  • ガシロン GACIRON V9C800 Low mode 200 lumen

白っぽい光色で明るくワイドに照らしていることがわかります。配光はKnogのPWRシリーズと似た印象。

対向者が少ない環境でライトを水平にセッティングできるなら、本来の明るさを十分に発揮できると思います。

垂直な壁を利用したビームの写真

正面、横、上からビームを確認する事で光の広がり方やカットオフ(上部への光をカット)などを確認。

円形のスポット配光(中央部分が明るい)なので上部へも光が拡散しています。

このような配光は水平に取り付けると対向者が眩しく、事故に繋がる恐れがあるので照射角度に注意しなければなりません。

サイクリングロードなど対向者が多い環境をメインで走行するなら、上部への光がカットされた防眩設計のライトが使いやすいと思います。

オススメの防眩設計ライトを最後に紹介していますのでライト選びで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

ガシロン GACIRON V9C800 Beam shape ビーム形状
ガシロン GACIRON V9C800 Beam shape ビーム形状 Side View
ガシロン GACIRON V9C800 Beam shape ビーム形状 Top View

比較ページではCATEYE/LEZYNE/KNOGなど主要メーカーに加え、ブッシュアンドミラー/MOON/MAGICSHINE/OLIGHT/ガシロンなど様々なライトの照射写真を比較するとこができます。ライト選びの参考にぜひご利用ください。

→ 自転車ライトの比較ページはこちら

ガシロンV9C800 時間経過による明るさの変化をチャートで確認

自転車のライトは各メーカー、各モデル、各モードによって経過時間による明るさの変化が違います。

  • 一定時間明るさを保つタイプ
  • 点灯直後からジワジワと明るさが落ちていくタイプ
  • 点灯直後にガタッと落ちるタイプ

など、パターンは様々です。

パッケージに800ルーメンと記載されていても点灯して5分後には400ルーメンになる事だってあり得るのです。

そういう自転車ライトの見えない部分をBIKE LIGHT CHECKERSでは照度計(明るさを測定する機器)を使い計測した値をチャートにする事で可視化しています。

注意点として以下のチャートは縦軸の値(Lux)が高ければ明るく見える訳ではありません。スポット配光やStVZO(ドイツの規格)に準拠したライトは中央付近に光が集中しているので値が高く、ワイドな配光の場合は低くなる傾向があります。明るさは上記の照射写真で確認し、このチャートは経過時間による明るさの変化を確認するものと認識してください。

縦軸が明るさ(Lux/1m = カンデラ )で横軸が時間(分)

ガシロン V9C800 800ルーメン400ルーメンruntimechart


測定の結果、Highモード800ルーメンとMidモード400ルーメンはメーカー公称値と実点灯時間がほぼ一致してる事がわかりました。点灯時間については後述。

しかし、800ルーメンは点灯数分でガクンと照度が落ちるので頻繁に使おうと考えている方は注意が必要です。

照度が落ちる点についてガシロンに問い合わせたところ「仕様で問題ない」と回答をいただいています。返答も早く、テストデータまでいただけたのでカスタマーサービスについては好印象です。

最大出力の800ルーメンは数分で照度が落ち70%の明るさを保ったまま65分まで一定に保ちます。その後、徐々に暗くなって消えるといった感じです。

一方、400ルーメンは点灯直後から2時間以上明るさを保ち続けているので、おそらく200ルーメンも最後まで明るさを保ち続ける仕様となっていると推測できます。

最大出力・点灯時間の表記について補足
アメリカのライトを評価規格ANSI FL-1 スタンダートでは点灯30秒後から2分までの明るさが最大出力となり、最大出力の10%となった時間が点灯時間(RUNTIME)となります。

ですので、上記のように点灯から2分経過後に照度が落ちたとしてもライト業界的には問題なしとなっているのが現状です。

ユーザー的にはメーカーページなどで時間経過による明るさの変化なども掲載していただけると選ぶ基準となりありがたいのですが・・・

ガシロン V9C800ランタイムは長い?VOLT800と比較

ガシロンV9C800と明るさが同じぐらいのライトと照射時間(ランタイム)を比較してみましょう。

比較対象はキャットアイのVOLT800とフラッシュライトメーカーとして実績があるOLIGHTの自転車ライトRN800。

ガシロン
V9C800
キャットアイ
VOLT800
OLIGHT
RN800
HIGH : 800 lm [1.3h]
NORMAL : 400 lm [2.1h]
LOW : 200 lm [4.5h]
HIGH : 800 lm [2h]
MID : 400 lm [3.5h]
LOW : 200 lm [8h]
HIGH : 800 lm [2h]
MID : 400 lm [4h]
LOW : 200 lm [8h]

他のモデルと比べるとガシロンV9C800は照射時間が少し短い事が分かります。
とはいえ夜間に長時間乗るのでなければ必要十分な照射時間ではないでしょうか。

ガシロン V9C800 バッテリーは交換できる?充電しながらの点灯は?

Li-ion 2500mAhの内蔵式リチウムイオンバッテリーを使用している為、残念ながら自分で交換することはできません。

但し購入から3年以内の場合はGaciron Japanにて有償でバッテリー交換を行なっているようです。送料などを考えると新しいライトを買うという選択になる気がしますが・・

モバイルバッテリーで充電すれば点滅モードのみ使用することができます。
BREATH FLASH : 50/100 lm [18h]は完全に光が消える点滅ではなく蛍のようにホワンホワンと光る感じなので、速度を落とせば暗闇でも走行する事が可能です。

ガシロン V9C800 操作性はどう?使いやすい?

ボタン一つで操作は簡単です。

ライトのオン・オフ
長押しでライトのオン・オフ

明るさの変更
点灯状態でクリックすると以下のように切り替わる

BREATH FLASH(ホタルのような強弱) → LOWモード → MIDモード → HIGHモード

点滅モード
点灯中に長押しし続けると点滅モードに切り替わります。
但し、点滅間隔が非常に短く使いどころが分かりません。

点滅を使いたい場合は点灯モードに組み込まれているBREATH FLASHを使うことになると思います。

モード記憶機能がある為、前回のモードを記憶しています。

ガシロン V9C800 価格について

Amazonや公式Webショップで販売しており¥4800となっています。キャットアイ VOLT800と比べると半額程度ですので十分に求めやすい価格ではないでしょうか。もう少し安くて明るいライトが欲しい方はLumintop B01がおすすめ。

2020/10/9時点の価格

価格現在の価格
ガシロン V9C800¥4800Amazonでチェック
キャットアイVOLT800¥10673
OLIGHT RN800¥6695Amazonでチェック

国内の保証を受けることはできませんがAlExpressで購入することも可能です。
AliExpressでガシロン 800ルーメンのライトを探す

ガシロン V9C800は結局どうなの?

本体、マウント共に質感も良く、操作も簡単でストレスなく使う事ができます。

マウントなどの消耗品も2020年現在は入手性が良い。

カスタマーサービスも国内の代理店が行なっておりレスポンス、対応は好印象。

円形スポット配光は都市部や対向者の多いサイクリングロードでは性能を発揮しづらいのがネックですが、配光は足元からムラなくワイドに照らすので25km/h程度で走行するなら問題ないと思います。

「LUMINTOP B01」「ENFITNIX Navi800」「OLIGHT RN800」等、同価格帯で様々なライトが出てきた現在はコスパが良いとは言いづらいのが正直なところです。

コスパで勝負してきたガシロンが今後どんなライトをリリースするのか楽しみにしておきます。

ライトマニアが選ぶ「おすすめライト」

cateyeGvolt70 キャットアイ

GVOLT70 + 足元を照らす補助ライト

VOLT800と同じくキャットアイが販売しているGVOLT70

最大出力260ルーメンながら光を上空へ拡散する事なく、必要な箇所へ集めているので、遠くを明るく照らす事ができます。

しかし、足元への光もカットしている為、ユーザーによって使いづらいと思う方もいるかもしれません。そこで補助ライトとしてVOLT200やAMPP300などコンパクトなライトで手前を補うことにより、見やすくて安全な配光を得ることができます。

GVOLT70 とVOLT200を組み合わせた配光。

キャットアイ GVOLT70-volt200

GVOLT70の詳細を見る

created by Rinker
キャットアイ(CAT EYE)
¥5,800 (2024/05/10 13:03:05時点 Amazon調べ-詳細)
ENFITNIX NAVI800

ENFITNIX Navi800

2020年現在、一押しの最先端ライトです。

最大出力「800ルーメン」、足元から途切れなく均一に照らす「見やすい配光」、上部への光をカットした「防眩設計」、優れた配光はそのままで「上下どちらも取付可能」、18650タイプの専用充電式バッテリーが「交換可能」、充電時間が早い「USB type-c」、キャットアイ VOLT800の半額以下の「低価格」とスペック的には自転車ライトの最先端です。

実際に明るさをVOLT800と比較したり、照度計で測定した照射時間もメーカーの公称値と大きな違いはありませんでした。

ENFITNIXは中国のメーカーですがちゃんとWebサイトがあり製品ページも作っているのでAmazonで販売されてる中華ライトよりは信頼できると思います。

Navi800の配光画像

Enfitnix_Navi800_beamshot

ENFITNIX Navi800のレビュー記事

lumintop b01 自転車ライト画像

LUMINTOP B01

自転車ライトに5000円以上かけたくない方でそこそこ明るいライトが欲しい方にオススメなのがこのライトです。

Navi800と同様、上部への光をカットし、上下どちらでも取付可能、バッテリーを交換することもできます。

こちらも中国のメーカーですが、フラッシュライトなども数多くリリースしており実績のあるライトメーカーです。

LUMINTOP B01の配光画像

Lumintop_b01_beamshot

LUMINTOP B01のレビュー記事

Busch+Muller IXONSPACE 自転車ライト画像

Busch+Muller IXON SPACE

ドイツ製の高性能自転車ライトです。

ドイツはStVZOという基準があり、自転車ライトはこの基準をクリアしないと販売できません。

簡単に特徴を説明すると、上部への光をきっちりカット、遠くを明るく照らす事ができる、時間が経過しても明るさが持続する、点滅モードはなし、バッテリー交換は不可といったところです。

海外通販大手のWiggleでの販売が開始され、価格もVOLT800と同じぐらいなので35km/h以上で走りたい方は検討しても良いと思います。

IXON SPACEの配光画像

IXONSPACE_beamshot

Busch+Muller IXON SPACEレビュー記事

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